2022/02/06

徳島新聞に「がん予防のススメ」が掲載されました。(肝がん)

徳島新聞に「がん予防のススメ」が掲載されました。(肝がん)
徳島新聞に「がん予防のススメ」が掲載されました。(肝がん)

肝細胞がんを予防するために重要なこと

徳島大学病院 消化器内科学 助教 友成 哲

 

 肝細胞がんは、がん死亡数第5位の病気であり、死亡の原因として比較的多いがん種であることが知られています。肝細胞がんの特徴は、元気な肝臓からは発生せず、C型肝炎や、B型肝炎、脂肪肝、アルコール性肝炎等の慢性肝炎を患っている患者さんに発生することが特徴です。特に、長期間慢性肝炎を患っており、肝臓が肝硬変に変化している患者さんでは年間の肝細胞癌の発生率が非常に高いことが知られています。すなわち、可能な限り早急に肝炎の治療を行うことが肝細胞がんの予防に繋がります。特に最近では、C型肝炎は二カ月から三か月飲み薬を続けてもらうことで、副作用なく治療が可能です。また、脂肪肝は肝臓におけるメタボリック症候群の表現型と呼ばれており、糖尿病とも関連が強く、徳島県でも多くの方が患っている肝臓病です。肝臓の数値が高いと言われたことがある方は早急に精密検査を行い、診断に応じた治療を行うことが肝細胞がん予防に重要です。