2011/06/23

ASCO 2011 学会に出席して

ASCO 2011 学会に出席して
ASCO 2011 報告記 徳島大学 胸部・内分泌・腫瘍外科 中川美砂子  昨年に続き、ASCOでの発表の機会を頂きました。  シカゴには早朝に到着したためPorterに荷物を預け、早速ASCOバスで会場入りしました。昨年参加していた事もあり、シカゴ市内や巨大な学会場でも何不自由なく過ごす事ができました。毎年同じ場所での開催は、旅としての面白みは薄れますが、安心して生活できると言う点で楽です。  会場内は昨年に比べて邦人が多い印象でした。そんな中、発表者に与えられる緑のタグをつけている事はやはり誇らしく、“来年も発表者としてCome backするぞ!”と早々に誓ったのでした。  今年は時差が調整できず、不眠の日々が続きました。加齢のせいでしょうか。発表日も引き続き徹夜状態で望みました。午前は高齢者への治療戦略というセッションを聞き、サンドイッチをつまんでいざ発表です。連日の不眠によりNatural high-tensionでむしろ元気でありました。今年は昨年の経験を踏まえ、またボルチモアに留学中のオーベンからのアドバイスもあってミニポスターを作成しておりました。50部があっという間に完売し、注目していただけた事に感激致しました。昨年は当科丹黒教授が長年携わっているCTリンパ管造影を乳癌の術前診断に応用すると言う内容で、癌治療学会に採択された事に驚きもありましたが、今年は王道である化学療法の演題で望みました。本邦で開発された経口抗がん剤を用いた乳癌術前化学療法の演題で、徳島オリジナルです。経口抗がん剤はなじみが薄いのか質問は邦人からがほとんどでした。今後ミニポスターの反響を期待したいと思います。  この日の夜は四国がんセンターの先生にお誘いいただき、本場Chicagoのジャズを聴きに行きました。ステージ真横の特等席で、Beatを体全体で感じながらの貴重な体験です。父が昔よくジャズを聴いていた事を思い出し、堪能する事ができました。少し観光することもでき、リフレッシュになりました。帰国日にはシカゴは前日からのThunder Stormにより、飛行機が飛ぶか危ぶまれましたが、最後の徳島便も前線の影響で着陸が危ぶまれるという何ともAdventureな帰国の旅となりましたが、無事に戻って参りました。    昨年の経験をもとに、今年もASCO in Chicagoを満喫致しました。採択率20%程度の学会に2年連続採択される事の重みを改めて実感しております。これもひとえに丹黒教授を始め、医局の諸先生のご指導のおかげです。心から感謝申しあげます。ASCOでは、日本では身近にお話しする事など到底叶わない乳癌学会の重鎮先生方ともお話しする機会が多く、貴重な経験が出来ます。昨年に引き続きで、私をご記憶くださった先生もいて励みになりました。海外学会への参加は本当に有意義です。来年は医局ツアーを組んで大勢でASCOに参加できればと思っています。目指せ!3年連続!!  医局で英会話をご指導いただいている先生にもこの場を借りて感謝申し上げます。米国でも不自由なく過ごす事ができました。もっと正確に自分の意見を伝える事が出来るように今後も英会話を続けて行きたいです。    最後になりましたが、医局の先生方には不在の間、大変お世話になりました。ASCOで受けた刺激を臨床に還元したいと思います。ありがとうございました。