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骨・軟部腫瘍

骨・軟部腫瘍

1.骨・軟部腫瘍とは

骨組織に発生した腫瘍を「骨腫瘍」、筋肉・神経・脂肪・血管などの軟らかい組織に発生した腫瘍を「軟部腫瘍」、併せて「骨・軟部腫瘍」といいます。骨・軟部腫瘍には良性のものと悪性のものがあり、悪性のものは「肉腫」ともいいます。悪性骨腫瘍は年間0.8/10万人、悪性軟部腫瘍は2~3/10万人の発生頻度と、乳がんや肺がんなどに比べると発生頻度は希です。この上、種類が多く、診断に難渋する場合が少なくありません。安易な切除は再発を招き、命や四肢機能を失います。また、たとえ良性腫瘍であっても再発しやすく局所制御不能になるものもあります。専門施設での診断・治療が必要です。

2.症状

骨腫瘍:痛みで気づくことが多いです。軟部腫瘍:骨腫瘍と違って、
悪性であっても痛みがないことがほとんどです。
徐々に大きくなる腫瘍、特に5cmを超えるものは精密検査が必要です。

3.診察と画像診断

いつからどうのように症状が出現したか、腫瘍の大きさに変化はあるか、いままでかかった病気があるか等の面接を行います。続いて腫瘍の性状や症状をみるため、身体所見をとります。
単純X線写真、MRI、CTなどを行い、必要に応じて血液検査、エコー、核医学検査、PET-CTなどの精密検査を加えます。画像診断は放射線科専門医と連携して行います。

4.生検

臨床経過と画像から悪性腫瘍が疑われる場合には生検を行います。生検とは腫瘍の一部の組織を採取して調べることです。生検は場合に応じて「針生検」と「切開生検」を使い分けています。
針生検:腫瘍を針で刺して、組織を採取する方法です。外来において局所麻酔下でできますが、組織量が少なく十分な診断ができないことが有ります。
切開生検:手術的に組織の一部を採取する方法です。ほとんどの場合、入院したうえで全身麻酔や腰椎麻酔が必要になりますが、針生検にくらべると確実な診断ができる可能性が高いと考えられます。
以上の手法により採取した組織は「病理部」に提出し、顕微鏡を用いて調べます。診断は病理医によってなされ、確定診断には数日を要します。

5.治療

良性腫瘍:痛みや機能障害がある場合、切除の希望のある場合、骨折を起こしそうな場合は手術を行います。
悪性腫瘍:原則として広範切除(正常組織にくるんで腫瘍を摘出する)を行います。この際に失われる組織については再建術を行いますが、腫瘍の大きさ、切除範囲によっては失われてしまう機能もあります。ほとんどの症例で患肢温存を行っていますが、やむを得ず切断を選択する場合もあります。
腫瘍の種類により化学療法や放射線療法を行います。化学療法は小児科と、放射線療法は放射線科と連携して行っています。

6.転移性骨腫瘍

原発巣の診療科と相談しながら、手術適応を慎重に決めています。

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